なぜ、ぼくの仕事は終わらなかったのか「なぜ、あなたの仕事は終わらないのか」中島聡

結論

仕事を終わらせるポイントは?

界王拳を使ってプロトタイプとモックアップをつくればおk

さらに身も蓋もない結論をだすとすれば、

「そもそも、やる気をださないといけないような仕事はするな」

ってことです。やる気のでない仕事はするな。地味に突き刺さることばですよね。

では、本書の中身をキーワードと共にみていきましょう。

「最初にガンバるアメリカ人」37ページ

アメリカ人は、夕飯を家族で食べる習慣があるから、定時に帰宅するひとが多いそうです。その代わりに、アメリカ人の朝は早いのだとか。これっていい習慣だと思いますね。

  • 帰宅時間が決まっているので、タイムプレッシャー効果が働いて仕事の効率がUPする。
  • 家族や恋人との時間が確保できるので、信頼残高を貯めておくことができる。
※「信頼残高」については、コビー博士の『7つの習慣』を参照してください。
※『7つの習慣』の書評は現在執筆中です。 もうしばらくお待ちください。
  • 朝が早いので、朝の時間を有効に活用できる。
※朝時間の有効活用については現在執筆中ですので、まとまり次第お知らせします。

「Slack:スラック」44ページ

あなたはSlackという概念を知っていましたか?これは超重要な考え方ですね。本書では、救急病院の事例で、Slackを確保しておくことの重要性が語られています。手術室や医師の数を「増やす」のではなく、あえて「ゆとり」をつくっておくことで、手術数を5%アップさせた事例です。

ポイントは、手術室も医師の数も同じままで、「仕組み」を変えただけで手術数をアップさせたという事実です。これは応用が効きそうな手法・フレームワークですね。

Slackについてもうひとつ。あるラグビー選手のことばを思い出しました。ラグビーには、司令塔とよばれるスタンドオフというポジションがあります。サッカーでいえば、前方のMFでしょうか。ちょっと古い例えですが、中田英寿選手のポジションを想像してみてください。

シュートを打つ人にラストパスを放ったり、中盤でのゲームメイクをしたり、流れの中で戦術を組み立てたり、時には最前線に切り込んで自らシュートを決めたりするポジションですね。

その、とあるスタンドオフがこんなようなことを言っていました。(※注:かなり意訳してあります。)

「ラグビーは常に全力で100%でプレーしてちゃダメなんですよ。特にSOは、視界を広くして情報収集しながらプレーする必要があります。全力でプレーすると、そこにエネルギーやメモリが消費されちゃうから、どうしても視野が狭くなったり、周りの声が聞こえづらくなったりするんですよね。なので、ぼくはいつも80%ぐらいの力でプレーしています。」

ぼくは、いつでも全力100%でプレーしていたから、下手だったのだなと気づきました。ゆとりをもって8割の力でプレーするという視点は新鮮でしたね。常に8割を意識してプレーしているからこそ、ここぞという時にスイッチを切り替えて切れ込むことで、ステップや仕掛けが効くのだと思います。

たしかに一流選手の華麗なプレーって、どこかひょうひょうとしているというか、柔らかさがありますよね。ラグビーの話を語りだすと長くなるので、ここまでにしておきます。

「プロトタイプをつくる」64ページ

著者は、はじめに設計図を描くこと、すぐにプロトタイプを作ることを推奨しています。

  • 6~8割のできでOKだから、とりあえずプロトタイプをつくる。
  • ラストスパート志向の全否定。
  • 石こう像を彫るときに、まゆ毛のリアリティからこだわって彫りはじめる人はいない。
  • プレゼンとは、スライドを作ることにあらず。プレゼンとは、プロトタイプを見せて、じっさいに使っていところを想像させること。
  • 完璧なソフトウェアなんて存在しない。Windowsも、iOSも、アップデートを繰り返す。100点の仕事なんてないんだよ。

「複雑な問題は分割して考える」75ページ

  • 「困難は分割せよ」デカルト
  • 「その問題とこの問題は独立している」ビル・ゲイツ
  • 「分ければ分かる」向山洋一

「ロケットスタート時間術」146ページ

  • まずはプロトタイプをつくってしまう。
  • 界王拳20倍で、重要な仕事に集中する。界王拳を使っているときは、電話に出ないし、メールも返さない。できるのであれば、どこかに引きこもって仕事だけに集中するのがベスト。精神と時の部屋で仕事をするイメージ。
  • 朝時間の活用。朝はみんな寝てるので、あなたの仕事の邪魔をしてくる人・モノ・コトは少ない。
  • 昼寝の活用。
  • ふたたび、ラストスパートの全否定。
  • 他の人の仕事が遅れていたら、モックアップをつくれば大丈夫!

「さらに細かな仕事術について」188ページ

ここからは、中島聡さんの仕事術について、さらに詳細に解説してあります。さらっと読んで、自分に活かせそうなことは、ひとそれぞれで、取り入れていけばいいのではないでしょうか。こまごまとした手法が書かれてありますが、ぼくは一つ一つのテクニックは本質的なことではないなと思いました。

だって、好きなことや熱中していることって、いちいち仕事術を意識なんてしないで没頭してますよね。例えば子どものころにハマったゲームとか。ゲームの目的を考えて設計図を描いたり、朝早く起きてメールをチェックせずに界王拳を使ってやろうとか、食事のあとは18分間だけパジャマに着替えてベッドでアイマスクをして眠ろうだとか、いちいち考えてないですよね。

ただ単純にゲームにハマっていただけだと思います。腹が減ったらテキトーに何か食ってたし、眠くなったら寝落ちしてたし、集中力が続けば徹夜もへっちゃらだし。なので、そもそも論ですが、イヤなことはやらない。やりたいことだけをやる!ってのが、シンプルで最強の仕事術なのではないでしょうか。

「勉強するな。調べ物をしろ」220ページ

  • 勉強のための勉強に意味はない。
  • 資格が欲しくて資格を取るのも意味がない。
  • 英語がしゃべれるようになりたいから、英会話スクールに通う場合。「英語がしゃべれるようになりたい」は、目的になっていない。もっと具体的な目的をもとう。

中島さんはプログラマーだけど、プログラミングを「勉強」したことは一度もないと語っています。しかし、プログラムをつくるために、プログラミングの方法を「調べた」ことはあると言ってます。まさにNecessity is the mother of inventionですね。

終わりに、書評を3つにまとめると

  1. プロトタイプを速攻でつくれ。
  2. 〆切を厳守。
  3. 自分のすきなことをやろう。

 

本を読んだ直後は、一瞬テンションが上りますよね?なにかバリバリと仕事ができる気がしてきますよね?でも、安心してください。それは幻想ですから。読んだだけで人が変わることなんて1ミリもありませんから。人が変わるのは、実際に「行動」したときだけです。というわけで、今日もワークをやってみよう!

書評実践会ワーク

ワーク1

・今抱えている仕事を、界王拳を使って6割がた仕上げてしまおう。ただし、けっして100点を目指さないこと。とにかくプロトタイプを完成させることがポイントだ。

ワーク2

・いま抱えている仕事が、ホントにやる気が出ないあなたへ。やめちゃえば?

ワーク3

・なかなか進まない課題は、「分割」してみよう。分割のテクニックは、ネットや本屋で調べよう。ツリー構造にしたり、MECEに分解したり、チャンクダウンしたり、フレームワークに当てはめたり、感情を排除したり、いろいろやってみよう。もし、いいフレームワークが見つかったらオイラにも教えてくれよな!

ワーク4

・夜寝る前に、明日やることリストを作成する。

ワーク5

この本を買って読んでください。そして、あなたが実際に「実践」したことを、ブログやSNSでシェアしてください。ついでに、おいらにツイッターで報告してくれよな。